【城北中学】2023年度入試結果 教育関係者入試分析会レポート(2023/03/11配信)

2023年度 城北中学入試分析会

1.入試結果

例年通りの日程で実施、多くの生徒に受験していただきバランスよく合格者を出せた。
算数の受験者平均と合格者平均の差が大きい。

2.教科ごとの分析

国語

≪最も平均点の差がついた設問≫
・第1回 問7 登場人物の心情や行動を40字以内で説明
 本文中の内容を書くだけでは無くふさわしい形にまとめる事ができる受験生が点を取れて
 いる。
・第2回 問10 指定の語句を入れて状況を80字で説明
 本文中の該当箇所付近の文章だけを書いて何となく解いてしまうのでは無く、全体の文脈
 を抑えられているかが合否を分けている。
・第3回 問9 指定された部分の理由を90字で説明
 一番難しい問題。指定された部分の直前だけでなく、それより前の文脈や全体の話の流れ を抑えなければ高得点を取れない。
・漢字
 漢字自体は難しいものではないが、熟語の知識、言葉の意味を知っているか、同音異義語 の使い分けができるかで差がでる。(例:武勇伝、早晩、精製など。)

≪総括≫
基本的に書く内容は本文中にあり、指定箇所付近にあることが多いが、全体を理解し、まとめる力があるかどうかで最終的な合否が分れる。話の流れを抑えておらず自分で勝手に想像して読んでいる受験生が多かった印象がある。どういう文脈なのかを正確に判断する事が非常に重要である。

算数

≪最も平均点の差がついた設問≫
・第1回 3⃣(2)速さの問題(城北中定番)
 速さの問題としては(1)から正解率が低く、約比を使いながら解き進むという事が少し難 しい面もあったようだ。
・第2回 2⃣(3)小問集合 正答率43%
 面積比を利用しながら解く。全体的な出来栄えが想定より良くなかった。
・第3回 2⃣(4)小問集合 正答率40.5%
 場合の要素や、ベン図を用いて解く。

≪総括≫
小問集合、速さの問題で差がついている。
第2回、3回で最も差がついた小問集合では、全分野に渡って基本的・標準的な力が問われる為、満遍なく準備する必要がある。全体では3回とも速さの問題で差がついている。本校では速さの問題を多く出しており、様々な問題のタイプがあると思うが十分に準備するのが良いと思う。

社会

≪最も平均点の差がついた設問≫
・第1回 歴史 問16 建造物を漢字3文字で答える。正答率75%
 漢字を正確に書けていない。一つの問題に対して派生的な知識の繋がりを意識しながら学 習すると良い。
・第2回 歴史 問11 室町時代の用語の記述問題。正答率74%
 受験生が苦手とする社会や経済がテーマとなっている。また、他の時代と混同していると 思われる回答もあり丁寧な学習が必要。
・第3回 公民 問1 時事問題  正答率約60%
 現代社会の様々な問題に対するアンテナの張り具合、世界や日本のニュースにも関心を持 つことが大切である。

≪総括≫
全体の正答率は各回で60~70%と良く取れているが、因果関係を問う問題や歴史に関する文章の読み取り問題、公民では現代の政治、国際政治も含めて細かい部分の出題をしており、丁寧に整理しながら理解して学習を進めていく事が大事である。

◆理科
≪最も平均点の差がついた設問≫
・第1回  問5 地学
 問2(正答率約6割)ができていないと解けない。また、問題の図の状況が理解できてい ない解答がある。
・第2回  問3 化学
 問題の要点と表の読み取りなどから、状況判断ができていない解答がある。
・第3回 問6 化学 
 グラフ作成問題。例年、差がつく問題となっている。

≪総括≫
全体的に良い平均点であり良く勉強してきている印象を受けるが、点数の差がでる問題は問題の状況や変化を把握できているかがポイントとなる。単に問題演習としてやり方や式を覚えるのではなく、状況や変化するポイントなどを考えながら学習して欲しい。

◆城北中学ホームページ

https://www.johoku.ac.jp/

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