~「のがけ」一本勝負 ~
「割合に当たる量÷全体の量=割合」
という式が苦手だ。恐らくは 5 年生で初めて「割合」の単元で登場
する、割合の 3 公式というやつだ。
「50m は 250m の□%です…わかった!5!…(ちがいます) …え?
違うの?あれ? 先生!どっちをどっちで割るんだっけ!?」
この質問、もはや呪っていると言ってもいい。…それを聞いているの
だよわかるかね…
3 の 2 倍は 6→3×2=6
主役は 3 だ。3 をもとにしてそれを 2 倍するのだ。
1800 円の 40%は□→1800×0.4=□
1800 円が主役。それの 0.4 倍。
主役を何倍するかでしょ?「の」は「かけ算」でしょ?だから、わか
らなくなったらまず「のがけ」の式を立てればいいんだよ。
50m は 250m の□%
も同じようにやってごらん。…
250÷50!
…ラビリンス…迷宮入りで終了。(さっきと同じじゃない…(T_T))
純粋に素直な心でこんな式をたてることができたらどんなにこの子
は変わるだろうと思う。
50m=250m×□
あとは逆算すればいい。なぜ読んだままの文章をそのまま式にしな
いのか。私にはわからない。それを怠惰と言うのではないか?脳みそ
を使う必要なんてない。動かすのは手だけだ。脳みそはもっと違うと
ころで使うべし。
そして 3 つも式を覚える必要なんてない。もっと言うなら、あれは
公式ではない!(このあたりでテキストを持つ手は震えております)
算数は決して暗記科目ではない。覚えることは少ない方がいい。腕の
良い大工は使い勝手の良い手入れされた道具を少し、腰にぶら下げ
ているだけ。道具をじゃらじゃらさせていたら身動きはとれない。
「の」をかけ算にした式を1つだけたててごらん。それだけでどんな
に身軽になって正当率も上がることか。
では問題。
太郎くんのお父さんの体重は太郎くんの体重の1.8倍で、72㎏です。
太郎くんの体重は何㎏ですか。
のがけの「の」はどーこだ。 太郎くん×お父さん なんて、しない
でね!(ホラーですよそれは)