受験が近づくにつれ、お子さんの勉強や成績、精神面の不安など、悩みや心配事も大きくなってきます。そんな受験まっただ中の悩みを、中学受験のプロである藁谷塾長にぶつけてみました。キーワードは「信じる」ことだそうです。これを参考に、受験をうまく乗り切ってください。
Q スランプから抜け出すにはどうすればいい?
得意な算数が夏ごろからスランプになり、ひたすら勉強していましたが、11月に入ってもまだスランプ中です。うちの子は得意の算数で点数をかせいでいたので、このままでは志望校のランクを落とさなければならないのではと不安です。またもとのように算数ができるようになるのでしょうか。
A スランプというレッテルをやめて、力点を変えましょう
お子さんの成績が伸び悩んでいるとき、よく「スランプ」という言葉が出ますが、大手模試の偏差値など数字だけで判断をしていませんか。点数と学力は違うもので、点数は下がっていても、お子さんの学力は日々、成長しているものです。できないことを責め立てられれば、子どもはオロオロとして伸びなくなります。
また、できないからといって、勉強量でカバーしようとするのも負のスパイラルに陥る元です。お母さんはお子さんを追いつめないように「たいしたことはないよ」と明るく言って安心させてください。そして、基本例題にもどって一つひとつていねいにやり直してみてください。そうすれば落ち着いてきて頭の混乱もおさまり自信を取り戻せるでしょう。また、志望校の過去問対策に取り組んでみてください。そのほうが実りが大きいはずです。合格は算数だけで決まるのではありません。合計点です。得意な算数を意識すると失敗します。猿は木から落ちるのです。心してください。
Q 成績が下がって、やる気をなくして
10月以降、模試や塾の成績が下がってきて、本人がやる気をなくしてしまいました。勉強に身が入らないようで、それを注意するとケンカになってしまうことがあります。このまま下がり続けるようだと、受験も心配です。何とかしてやる気を出させる方法はないのでしょうか。
A 言葉ひとつで違ってきます
「やる気がない」という言葉は禁句です。そう言われてやる気を出す子どもも大人もいません。ムッと感情的になるだけです。やる気のない子どもはいません。ただ、今の自分の勉強を誇れない状況があることは否定できず、落ち込んでしまうわけです。そこで、自分でもやれるかもしれないという希望の湧く話をしてあげられるといいのですが。少々、テストが間違ってもいいのです。「たかが中学受験」と言ってやれる勇気が必要で、親がそういう姿勢を見せてあげれば、子どもはのびのびと勉強に取り組むようになります。
やる気はみんなが持っていて、学力はあとからついてくるものです。だから、やる気がないと決めつけたり、そのような言葉は避け、無根拠でもいいので自信を持たせましょう。ちょっとしたきっかけで、ガラリと変わります。特に男の子に多く、やりだせば、最後の1ヶ月でも破竹の勢いで伸びていきます。
出典:【学研】中学入試どこを受ける「うちの子ホントにだいじょうぶ」Q&Aより
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