[2021年度・入試情報]獨協中学校

獨協中学校 2021年度入試について

 

地下鉄有楽町線の江戸川橋駅より目白通りの坂を上り切ったところに位置する獨協中学校は、完全中高一貫制の男子校であり、私ども現代教育学院にとっては最も近い私立中学の一つです。向かいにはホテル椿山荘、隣には東京カテドラル大聖堂という、文京区関口ならではの落ち着いた環境の中で、のびのびとした学校生活を送ることができます。

2021年度入試より、2月1日の午後入試が新設されます。これまでの2月2日の第二回入試の募集人員を20人減らし、その分が午後入試に充てられます。

 

 

①募集人員について

2月1日(月)午前:4教科:約80人

2月1日(月)午後:2教科:約20人

2月2日(火)午前:4教科:約70人

2月4日(木)午前:4教科:約30人

 

②入試出題方針

午前入試は例年通り、試験範囲を含め変更なし。

基礎基本に忠実に。典型問題を確実に解ける練習をすること。

 

午前入試のポイント

【国語】

漢字の書き取りについて、トメ・ハネは採点基準にない。

画数、文字のバランスを評価する。

記述は必要な要素ごとに配点があり、加点式。

【算数】

標準的な問題が中心

どのように考えたか「途中式」を書かせる問題も出題。部分点あり。

【社会】

地理・歴史・公民(時事含む)からバランスよく出題。

地形図の問題は、毎年必ず出題される。

思考力を問う問題も出題する。

【理科】

物理化学生物地学からバランスよく出題。

自然に対する興味関心を問われる問題を出題。

実物を実際に手に取り、これを観察して書かせる問題も出題。

過去問でよく傾向をつかんでもらう。

 

午後入試のポイント(21日に新設)

【国語】40分

漢字の書き取り:小問10題を予定

読解問題:大問1題を予定

※従来型の読解力は問いたい。採点基準も例年の午前入試に準ずる。(基本的な採点基準、出題方針は例年の午前入試に準拠)

 

「資料の読み比べ」→大学共通入試を意識して作成。

Ex.) 2019年2月1日入試

A 更科功『絶滅の人類史――なぜ「私たち」が生き延びたのか』

B 原田信夫『神と肉』

ABに共通する内容を読み取る

問8:AとBは別の筆者によるものですが、両方の文章で共通して述べられている内容を、「脳」「高いカロリー」「肉」「発達」という言葉を用いて九十字以内で答えなさい。

ABに共通する内容は、「肉食によって脳は発達した」ということ。

・Aの文章で読み取ったものを、Bの文章で同じ内容を読み取り、九十字以内で記述するという能力を問いたい。

・複数の資料を読み比べて「共通する・相反する要素」を理解できているかを確認したい。文章だけではなく「図」や「グラフ」を読み取る力も必要となる。

 

☆別の資料から根拠を読み取る

2019年2月1日入試 問6:Bの文章のYにあてはまる言葉をAの文章から抜き出して十字以内で答えなさい。

頭脳の重さがYの内容

↓(ということは)

Aの文章中で、頭脳の重さについて述べられている部分を探す

・「頭脳の重さ」が必ずAの文章でも必ず言及されているはずだから、そこを探し、Bの空欄部分をAの文章中の適当な部分を引用する。⇒資料を横断する力を問いていきたい。

 

☆「図版や挿絵からから情報を読み取る」

Ex.) 2018年度2月2日入試 問6(2)

なぜ人間の子供は笑い、鬼の子供は笑っているのですか。本文中のZにあてはまるように六十字以内で説明しなさい。なお、必ず「退治」という言葉を使うこと。

*図版から読み取って欲しい情報

(鬼の子供は泣きながら絵本を読んでいるが、人間の子供は笑って絵本を読んでいる)

↓(それは)

同じ絵本を読んでいるにも関わらず、そこから人間の子供は笑う要素を受け取り、鬼の子供は泣く要素を受け取っている。

↓(つまり)

人間にとって鬼退治はうれしいことだが、鬼にとって退治されることは悲しいということ。(*このような回答が望ましい。)

・文章以外にも「図版を正しく理解し、情報を整理する」力と、それらを「記述する力」が問われている。

 

☆「さまざまな表現から読み取る」

Ex.) 2018年度2月2日入試 ― 問9

問いでは、ア~エに、金子みすゞの詩を挙げた。

*本文の内容と合致する内容を選択する問題。⇒詩の解釈をするのではなく、同じ現象・同じ事柄でも受け取り手によって意味が違ってくることを踏まえた上で、これらの内容が述べられている表現を選択する。

 

算数】40分100点満点

・出題の傾向は変わらない。

・時間の減少に伴い、問題量も減少。

・答えのみを要求する問題と、途中経過を求める問題の両方を出題。その割合は過去の問題と同程度。

・基礎的な算数の力を見るほかに、「自ら実験する力」「複数の方法を集約する力」なども見ていく。

大問1では、一行計算系も出題する。→必ず満点をとれるようにする。

大問2では、小問集合の問題を出題する。→速さ、平面図形、特に比や割合の問題などを予定。

大問3では、実験する力を問う問題を出題する。→丁寧に数えて、推察していく。

一目で解法が思いつかない場合でも、実際に手を動かすことによって閃くような問題を出題。⇒「実験する力」最後まで正確に解く必要がある。

大問4では、情報を集約する力を問う。→文章中の要素、図版から読み取れる要素を取捨選択し、集約することによって、答えを導けるような問題を出題する。

※大学共通入試の特徴をよく反映した問題傾向と言える。

 

⑤学習の指針

・早く解くことを見る試験ではない。しっかりと考えて解いているかを見る試験。⇒時間にゆとりがあるよう設定している。

・手を動かすことを意識する。初見の問題でも、実際に実験することで規則性が読み取れることもある。

・複数の情報を図や表にまとめる習慣も大切。一つの図からわかることはたくさんある。⇒複数の情報を集約し、活用する力が求められる。

・基礎問題は落してはならない。日頃から確実に解けるように練習すること。

 

 

獨協中学校ホームページ(入試情報):https://www.dokkyo.ed.jp/admissions